2014年に神奈川県平塚市の市立土屋小学校(同市土屋)の正門前で小学6年生の男児=当時(12)=が車にひかれて死亡した事故で、事故原因などを検証する第三者による調査委員会は30日、学校の管理下で起きた事故について国への報告などを義務化するよう法改正を求める報告書をまとめた。調査委は10月、市教育委員会に答申する。
文部科学省が16年にまとめた「学校事故対応に関する指針」では学校で重大な事件、事故、災害が発生した場合は国に第1報を報告し、内部調査のほかに第三者による調査を実施するよう求めているが法的根拠はない。今回の報告書では学校保健安全法を改正し、国への報告や第三者調査を義務化するよう提言する。現在の指針についても、教育現場での浸透が図られていないとし改善を求める。
調査を巡っては、遺族が再三、第三者調査を求めたが、市教委側が拒否してきた経緯があった。国への報告も当初はされていなかった。指針を策定した国の指導を受け、市教委は事故発生から3年たった17年に第三者の調査委を設置した。
事故は14年10月に同校正門前の市道で発生。図工の授業中だった男児は路上で絵を描いていたが、別の児童を迎えにきた保護者の車にひかれた。担当教諭が活動範囲として学校敷地外も指示し、当時、複数の児童が校外で絵を描いていた。
神奈川新聞社
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